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小樽シオン教会は今年で創立110周年を迎える。9月末の記念式典に向けて、教会の改修が計画された。
積年の課題であった教会堂の存在感不足を解消するため十字架塔の計画をすることになった。
耐久性をさまざまな面から、そしてコストの点から検討して木造にたどり着いた。多くの偏見があるが、木材の性質を考えるとこれほどの耐久材はない。風化による色合いの変化はあろうとも一皮向けばまっさらな肌を見せてくれる。
金属のように見醜いさびを出すこともない。問題は水の浸入のみ。ジクジク状態にしてしまえば木材はひとたまりもない。
そこをどのように解決するかが第一の問題であった。第二の問題は施工方法。長大な塔の搬入、建て込み作業はギリギリの敷地と、くもの巣のような電線との戦いであった。入念な予備調査の結果、万事がギリギリのところで可能にしてくれた。
わずか半日たらずで突如出現した十字架塔は小樽の新たなシンボルの一つに加わることになった。

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2002年9月14日、朝9時工事開始。 長さ13.25m、幅1.2mの十字形に組んだ脚部。

脚部に十字架をジョイント。最も大事な雨仕舞は銅版で入念にカバー。

釣り込み開始。基礎埋込み部も含めて全長16mになる。

脚部はオホーツクウッドピア(留辺蕊町)の道産カラマツ材で、伊藤組木材石狩工場にて厚さ15センチの集成材に加工して組み立て。

十字架は三井物産林業の15センチ角のイペ材(ブラジル産)で比重1.0、水に沈む硬い超耐久木材。高さ2.8M、横材の長さは2.5M。高く掲げるときは横材を長めにするのがバランスが良い。

慎重に基礎に落とし込む。変形の基礎穴は仮固定のためのアイデア。ここまで2時間で完了した。

ボルトは充填コンクリートとの密着のための仕掛け。

脚部の4箇所の短部にイペ材の楔を打ち込んでがっちり固定された。隙間にコンクリートを充填する。充填コンクリートにはビニロンファイバー(クラテックRF1500)を混入して補強クラック防止。

1週間後に脚部をすっぽり銅版で包んで万全の防水策を完了。基礎の大きさは1.8M角。

地上15Mの十字架塔完成。国道から向かうと坂道だから高さ20M以上に見える。

カラマツ材とイペ材、オール木造の十字架塔です。塗料は大阪塗料工業のニューボンデンX ウォルナット色3回塗り。

商大側からの眺め。

小樽駅側の歩道橋からの眺め。くっきり十字架が見えます。

青空にくっきりと十字架。

会堂の外壁もベージュ色に塗り替えて塔とのバランスをとりました。